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私のコンビニには、「自分専用ルート」がある

私のコンビニには、「自分専用ルート」がある
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通い慣れたコンビニには、自分だけの“走行ルート”がある。入口を入って、まず右の冷蔵ケースでお茶を取り、おにぎりの棚をかすめて、ホットスナックの前で一瞬迷い、レジへ。目をつぶっても歩ける。むしろ目をつぶったほうが速いかもしれない。

家の近くのコンビニに入るとき、私はもう何も考えていない。考えなくても足が勝手に動く。何百回と繰り返したおかげで、棚の配置が体に焼きついている。お茶はあそこ、納豆巻きはここ、レジ前のからあげクンはあの位置。地図を頭に広げるまでもなく、最短距離で目的地を回収していく。

これはたぶん、通勤の道で「気づいたら駅に着いていた」のと同じ現象だ。脳がもう判断を放棄して、体に運転を任せている。コンビニという空間は、それくらい私たちの生活に溶け込んでいる。考えずに買い物ができる店なんて、よく考えるとなかなかすごい。

あるある / レイアウト変更という名の事件

だからこそ、店内のレイアウトが突然変わると、ちょっとした事件になる。いつものお茶の場所にスポーツドリンクが鎮座していて、一瞬フリーズする。「え、お茶……どこ……?」と、ふだん見ていなかった店内をきょろきょろ見回すことになる。

そうやって初めて、自分がいかに“ルートだけ”でこの店を歩いていたかを思い知る。店全体を見ていたつもりで、実は自分の通り道しか見ていなかった。レイアウト変更は、その事実を毎回つきつけてくる。

面白いのは、隣町の同じチェーンに入ると、この特技がまったく使えなくなることだ。看板も商品も同じはずなのに、棚の配置が違うだけで、急に挙動不審な客になる。レジがどっちにあるかすら分からず、不自然にうろうろしてしまう。ホームとアウェイの差が、こんなにはっきり出る場所も珍しい。

結局、私たちは「コンビニ」が好きなのではなくて、「いつものあのコンビニ」が好きなのかもしれない。同じ看板でも、自分のルートが通っている店だけが特別になる。今日もまた、何も考えずにあの一本道を歩いて、いつものお茶を取る。

✦ きょうの結論 ✦
「店を知っているのではない。
自分のルートを、
覚えているだけだった。」
── いつもの店なら3分、隣町なら8分

🌙 それでも、明日も同じ道を歩く

たまには違う棚も見てみよう、新商品も探してみよう。そう思いながら、結局きょうも最短ルートでいつものお茶を取って帰ってきた。効率がいいのか、ただの習慣なのか。たぶん両方だ。